現在、日本ではひと口サイズのボンボンショコラが大変な人気を博しています。
美しいパッケージに入った、美しい色とりどりの可愛いショコラたちの生みの親こそが、ノイハウスです。
ノイハウスは今から160年以上前、日本がまだ幕末だったころにベルギーの首都・ブリュッセルにオープンした大変由緒あるショコラ店です。
チョコレートは現在、スーパーやコンビニでも買える美味しくて手軽なお菓子となりましたが、非常に長い歴史と大きな変遷を経た食べ物です。
現在のバレンタインに欠かせない愛らしいボンボンショコラの誕生に、ベルギーのノイハウスが深くかかわっています。
またノイハウスにはそれぞれのショコラやガナッシュの専門家であるメートルショコラティエ(専門の職人)がおり、代表的なショコラ・カプリス専門のメートルショコラティエも存在します。
- 1. チョコレートは昔薬だった!?薬局としてスタートしたノイハウス
- 2. 老舗ショコラティエ・ノイハウスの正統派であり革新的なベルギーショコラ
- 3. ノイハウスのショコラを一挙公開!コーヒーやワインに合う新製品もチェック
- 4. 創業1857年の超老舗!ノイハウスが歩んだ歴史
- 5. ノイハウスのショコラはチョコレートの歴史とともに歩んできた
- 6. ノイハウスは本当にチョコレートが大好き!な方に食べてほしいブランド
チョコレートは昔薬だった!?薬局としてスタートしたノイハウス
昔ヨーロッパではチョコレートは滋養強壮の薬として扱われ、薬局で専門の薬剤師が扱うものでした。
ヨーロッパにおけるチョコレートの歴史同様、ノイハウスも当時チョコレートを薬として扱っていました。
薬剤師である初代が、お客様を喜ばせ苦い薬を甘く服用できるように、薬をチョコレートでコーティングしたことが始まりと言われています。
その後1912年に、柔らかなプラリネをチョコレートに閉じ込めた、現在のバレンタインギフトに欠かせないボンボンショコラを開発。
1958年にはベルギーで開催された世界博覧会のために作られた富士山のようなボンボンショコラ「カプリス」は、今も世界中のショコラファンに愛される不朽の名作です。
現在ではベルギー王室御用達の名店として、世界にファンを持つブランドとなっています。
日本には2019年に再上陸を果たし、ファンたちを喜ばせました。
老舗ショコラティエ・ノイハウスの正統派であり革新的なベルギーショコラ
ノイハウスのショコラは、正統派の伝統的ベルギーショコラです。
しっかりとした風味とちょうど良い甘みを持ち、本当にチョコレートが好きという方から高く評価されています。

ひと粒口に入れてゆっくりとかしていくと、風味とともに得も言われぬ満足感が広がり豊かさや幸せが心の中に広がっていきます。
でも食べ終えてしまうと満足感をもたらす快感を求めて、つい次のひと粒に手が伸びてしまう、そんなショコラです。
ノイハウスのフラッグシップショコラともいえるカプリスのほか、数多くのショコラの中にはベルギー王室の国王や王妃たちの名がつけられたものも存在します。
また近年ではコーヒーやワインと合わせて楽しむ、新たなショコラの開発にも取り組んでいます。
伝統を守りつつ、常に進化と革新にチャレンジし続けるベルギーショコラブランドです。
ノイハウスのショコラを一挙公開!コーヒーやワインに合う新製品もチェック
それでは、気になるノイハウスのショコラをご紹介します。
ノイハウスの甘くて深い、魅惑のショコラワールドにご招待しましょう。
プラリネ
プラリネはローストしたヘーゼルナッツやアーモンドなどのナッツ類をペースト状にし、砂糖を混ぜてカラメリゼしたクリームです。
風味が非常に良いのですが柔らかく、ノイハウスがチョコレートのシェルに詰め込む技術を開発した、今もボンボンショコラの主役のひとつとなっているショコラです。
アーモンドとヘーゼルナッツクランキープラリネにホップを加えたビターチョコのマチルドや、ベルギーワッフルクランキープラリネにはちみつを加えたミルクチョコのフィリップ、スベキュロスプラリネをミルクチョコに閉じ込めた1857など、10種類のプラリネがラインナップされています。
カプリス
1958年、ベルギーで開催された世界博覧会に向けて創り出された、富士山のような三角形のボンボンショコラです。現在ではユニークな形とおいしさでノイハウスを代表するショコラとなっています。ノイハウスでしか味わえない逸品です。
・CAPRICE…マダガスカル産バニラクリームとヌガティーヌをビターチョコに包んで
・TENTATION…コーヒーガナッシュとヌガティーヌをミルクチョコで包んで
・EMOTION…アラビカコーヒークリームとヌガティーヌをホワイトチョコで包んで
ガナッシュ
ガナッシュとはチョコレートと生クリームを混ぜて作る、口当たりがよくとろりととろける柔らかなチョコレートです。
ガナッシュを包み込んだショコラも、ペルー産ガナッシュをビターチョコレートで包んだジャンや、はちみつガナッシュとウォールナッツをミルクチョコレートで包んだジェイドなど、5種類そろっています。
キャラメル
キャラメルは、チョコレートやコーヒーとの相性も抜群!甘さや苦み、塩気を調節することで、まったく違った味わいになる不思議な食材でもあります。
キャラメルとピエモンテ産ヘーゼルナッツをミルクチョコレートで包んだディヴィンや、キャラメルをミルクチョコレートで包みアーモンドを加えたプレステージなど、4種類あります。
コルネ
可愛らしくくるんと巻いたコルネに、チョコレートをたっぷりと詰めたお菓子です。
ヘーゼルナッツジャンドゥーヤを入れたコルネ・ドレとヘーゼルナッツジャンドゥーヤ&ヘーゼルナッツピースを入れたコルネ・クランキーがラインナップされています。
ジャンドゥーヤ
ジャンドゥーヤとは軽くローストしたヘーゼルナッツやアーモンドをペースト状にして砂糖を加え、チョコレートを練りこんだものです。
香り高い詰め物として愛されています。
次は2021年のバレンタインコレクションをご紹介していきます。
ノイハウスは、今やショコラを選ぶ際の大きなポイントのひとつとなっているバロタン(専用パッケージ)の開発者でもあります。
どのようなギフトボックスが登場したのか見ていきましょう。
ジュエル(2粒入 864円)
アーモンドとヘーゼルナッツのなめらかなプラリネを、ミルクチョコとビターチョコで包んだハートチョコレートを、1粒ずつ詰めたボックスです。
ピンクのキュートなハート形ボックスはまるで宝石箱のよう。シンプルなショッパーに入れてくれます。
パッション(10粒入 ¥3,780)
情熱的な赤いハート型のボックスに詰められた10粒のショコラたち。
クール(ハート)をモチーフにしたプラリネショコラが2粒入っているほか、ストレートなガナッシュやコルネ、プレステージなど、人気の高いショコラを厳選しています。
赤いハートのボックスと赤いハートのショコラは、恋心を告げるアイテムにぴったり。
ヒストリー(14粒入 5,940円)
美しいターコイズブルーのバロタンに、金色の模様とリボンを添えたヒストリーは、160年余のノイハウスの歴史がギュッと詰まっています。
2段のボックスには、開店年の1857年、プラリネショコラを発明した1912年、カプリスが生まれた1958年、ボンボンショコラ誕生100周年を祝したディヴィンなど、折々の記念になっているショコラが年代表記とともに並べられています。
この1箱を見れば、ノイハウスがショコラとともに歩んできた道のりが分かる、ファンにはぜひおすすめしたいボックスです。
エタニティ・ファイブ(5粒入 2,160円)
日本再上陸記念の特別なボックスです。カプリスを中心とした、バランスの良い5粒を厳選し、ホワイトのバロタンに大きなブラックのリボンを添えたパッケージに詰めました。
バロタンのデザインは、同じくベルギー王室御用達のオートクチュールドレスブランド「ナタン」とのコラボレーションで生まれました。
エタニティ・エイト(8粒入 3,240円)
日本再上陸記念で生まれた、ナタンとのコラボバロタンに詰められた特別なショコラ8粒のセットです。
2種類のカプリスを中心に、大変人気の高いショコラ8粒を厳選しています。
ナタンとのコラボでデザインされた大人っぽいバロタンもギフトにぴったりです。
コーヒーペアリングコレクション
ノイハウスの新たなる挑戦のひとつ、コーヒーのためのチョコレートコレクションです。
ノイハウスではチョコレートと飲み物の組み合わせを追求しており、特に美味しく頂ける方法も公式サイトで紹介しています。
コーヒーの奥深い香りとノイハウスの濃厚なショコラ、プラリネが生み出す複雑な風味は最高のペアリングです。
コロンビアフライトシリーズにはペッパーラズベリー・コーヒーフイヤンティーヌ・サンバティーオレンジの3種類。
ブラジルフライトシリーズにはヘーゼルナッツライム・アーモンドスペキュロス・キャラメルピーカンの3種類がラインナップしています。
コーヒー&プラリネトライアル(6粒入 1,728円)
それぞれ1種類1粒ずつ詰め合わせたお試しセット。
コーヒー&プラリネ オリジンボックス(12粒入 3,564円)
1種類につき2粒ずつ詰め合わせた満足感のあるセット。
コーヒー&プラリネ オリジンボックス(24粒入 7,020円)
1種類につき4粒ずつ詰め合わせた、コーヒー好きなカップルにおすすめしたいボックス。
ワインペアリングコレクション
コーヒーと同じように、赤ワイン・白ワインをはじめ、さまざまなテイストのワインとのペアリングを最高のソムリエと追求したプラリネコレクションです。
芳醇、フレッシュ、時に野性的な香りを放つワインと相性を考え抜いた、アマンド・グレイン・ミエル・アールグレイ・スリーズ・サフランの6種類がラインナップされています。
ワインペアリングトライアル(6粒入 1,728円)
それぞれ1種類1粒ずつ詰め合わせたお試しセット。
ワインペアリングボックス(12粒入 3,564円)
1種類につき2粒ずつ詰め合わせた贅沢なセット。
ワインペアリングボックス(24粒入 7,020円)
1種類につき4粒ずつ詰め合わせた、ワインを愛する方に食べていただきたいセット。

創業1857年の超老舗!ノイハウスが歩んだ歴史
ノイハウスは創業1857年という驚きの古い歴史を持つショコラブランドです。
日本にチョコレートが入ってくるようになったのは明治時代、大量生産され人気者となるのは大正時代なので、それよりもはるかに昔のことになります。
バンホーテンによってココアパウダーが開発されたのが1828年、固形の食べるチョコレートが誕生したのは1847年のことなので、ノイハウスのオープンはチョコレートの黎明期真っただ中といえます。
ノイハウスのボンボンショコラが誕生したのは1912年のこと。まさに第一次世界大戦の靴音がヨーロッパ全土に近づきつつあった頃でした。
厳しい社会情勢の中、甘くてとろける風味の良いボンボンショコラの存在は、多くの人々の心を癒したのではないでしょうか。
チョコレートが現在の形と味になって世に広まるまでには、4つの偉大な発明がありました。
ココア(1828年・バンホーテン)
飲みにくいチョコレートドリンクのもととなるカカオマスからココアバターを圧搾する機械を発明し、水に溶けやすく加工に向くココアパウダーを作り出します。
固形の食べるチョコレート(1847年・フライ)
ココアパウダーを溶かしたホットチョコレートが主流だった時代に、カカオマスから抽出したココアバターを加えて固形にし、食べられるチョコレートを開発しました。
ミルクチョコレート(1875年・ピーター)
水分であるミルクとチョコレートは混ざりにくいという性質を研究。ネスレが開発した育児用粉ミルクを混ぜることで、油分の多いチョコレートにミルクが加わり、よりマイルドなミルクチョコレートが誕生しました。
コンチェ(リンツ)
現在の口どけ滑らかなチョコレートには、強力かつ長時間の攪拌である精錬(コンチング)という製法が欠かせません。
チョコレートメーカーとして有名なリンツは、とても美味しく口どけの良いチョコレートを作るためのコンチング機械コンチェを発明しました。
これらの4大発明に加えて、ひと口大のボンボンショコラの原型を発明したのがノイハウスです。
ノイハウスでは最初人気の高いチョコレートで薬を包み、飲みやすいように開発していましたが、中身が薬からプラリネやジャンドゥーヤなどに変化しボンボンショコラとなったのです。
ノイハウスでボンボンショコラが開発されたのは、1912年と言われています。
チョコレートで薬を包んだ初代から数えて、3代目のジャン・ノイハウスJr.の業績です。
さらにジャン・ノイハウスJr.の妻は、新たに誕生した美味しいボンボンショコラのために、美しいバロタンという専用ボックスを発明しました。
口を開くと綺麗なショコラがずらりと並んでいたり、入れ子になっているボックスを重ねてリボンで束ねるなど、今にも劣らないハイセンスな包装が始まったのです。
ノイハウスのショコラはチョコレートの歴史とともに歩んできた
ノイハウスのショコラが歴史に名を刻むのは、過去のことではありません。
現在ではUTZ認証に関するプロジェクトに関わり、カカオ農家が継続的に利益を得ることができるよう、また安全かつ健全な労働条件で人々が働き、児童労働を防ぎ、環境を保全していけるよう積極的に活動しています。
人々の健康を守るために生まれた薬局・ノイハウスのショコラは、世界の人々の舌を魅了し、今では社会貢献活動の舳先となっているのです。
カカオはアフリカや南米などで生産されており、コーヒー豆や茶葉同様長らく搾取の対象となっていました。
しかし現在、こうした農産物に対するフェアトレードの輪が広がっています。
ショコラを選ぶ際の基準のひとつに、UTZ認証やフェアトレードを入れてみてくださいね。

ノイハウスは本当にチョコレートが大好き!な方に食べてほしいブランド
2019年に日本再上陸を果たしたベルギー王室御用達の本格派ショコラティエ、ノイハウス。
コーヒーやワインなど、薫り高い飲み物との相性も追求し続けています。
また開発者でもあるバロタン(ボックス)にも大きなこだわりがあり、つやめくショコラとバロタンの織りなすデザインも楽しみのひとつです。
さまざまなショコラを味わった大人にこそ試していただきたい、チョコレートの本質と歴史を知るショコラティエです。